『忠度』は須磨・明石ゆかりの能であり、公演の際には人文学部・地域研究センターの中村健史准教授が解説役をつとめます。

※クイズの答えは「忠度の〝行き暮れて〟の歌が短冊に書かれていること」です。
短冊は南北朝時代から使われはじめたもので、忠度が討ち死にした平安末期にはまだ存在しません。 世阿弥は能『忠度』のなかで、堂々と「箙(えびら)を見れば不思議やな、短冊を付けられたり」という台詞を書いていますが、これは時代考証のミス。南北朝時代に活躍した世阿弥が、自分の生きている時代の「常識」をそのまま能のなかに持ち込んでしまったのが原因です。