明石地域 活動紹介

明石地域 活動紹介

地域と大学の研究・交流拠点「明石ハウス」

大蔵地域(明石市)の古民家を利用した明石ハウスでは、地域の方々を交え、講演会「大蔵谷ヒューマンサイエンスカフェ」や記憶資料(文書、写真、体験談)の収集、写真展示、講座事業(くずし字解読講座)などを行っています。

科研費研究

人は、自分たちの住んでいる場所をどのように認識しているのでしょうか?

この問いに対して、地域研究センターでは、人文学的な立場から答えを出すことを目的として、この明石ハウスを拠点に兵庫県明石を研究対象地域とした研究に取り組んでいます。

ある地域において、人間が生活を営み、共同体を形づくるとき、集団の内部では「自分たちの住んでいる土地のイメージ」が共有されます。こうしたイメージは、地形や気候といった自然条件だけでなく、社会的・人文的な要素(産業、社会制度、習俗、文化など)が互いに影響しあって形成されます。このイメージは、いわば「地域の自画像」といえますが、必ずしも固定したものではありません。自然環境や産業・社会制度、人々の意識は常に変化しており、それにともなって地域の自己イメージも少しずつ変わってゆくものでしょう。

この研究では、その歴史的推移に着目し、「物語としての歴史は、人間集団のなかでいかに形成され、変化してゆくのか」を明らかにしようとしています。

2019年度から日本学術振興会の科学研究費(基盤研究©)の助成を受けています

くずし字講座

くずし字とは筆で書かれた草書体の文字のことです。江戸時代以前には生活のなかで楷書体が使われることはほとんどなく、手書きの書類をはじめとして、さまざまな出版物もほとんどすべてが「くずし字」で書かれていました。現代人にとってはすっかり縁遠くなったくずし字ですが、これを自由に読めるようになれば、昔の人が書き残した文献に直に触れることが可能になります。

地域研究センターでは2019年から地域に向けた公開講座として「くずし字解読講座」を運営してきました。大蔵地区にある明石ハウスを拠点として、月数回講座を開催し、地元の方々といっしょに板本の判読を行っています。2019年度には江戸時代に刊行された播磨地方の観光案内所『播州名所巡覧図絵』を教材とし、主に明石郡の部分を読み進めました。この講座では本のなかに登場する地名や名所、行事などについて、参加された方々から地元ならではの情報を教えていただき、たいへん充実した内容となりました。後にその研究成果は『神戸学院大学明石ハウス「くずし字解読講座」活動成果報告書『播州名所巡覧図絵』「明石郡」訳注』(神戸学院大学地域研究センター、2021年)として刊行されています。

新型コロナウィルス感染症の拡大により、くずし字講座は残念ながら、2020年春から休止を余儀なくされています。しかし2022年からは動画配信のかたちでオンライン講座を再開することになりました。できるだけ分かりやすく、初歩からくずし字の読み方を説明してゆきたいと思っています。ご期待ください。

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アクセス

地域研究センター 明石ハウス

  • ■バスでお越しの方:バス停「黒橋」下車、徒歩9分。
  • ■車でお越しの方:国道2号線の黒橋東交差点を南に曲がり、80mほど進んだ右側にコインパーキングがあります。(1時間100円、当日最大500円)パーキングからは徒歩5分。
  • ■電車でお越しの方:山陽電車「大蔵谷駅」下車、徒歩5分。JR「朝霧駅」下車、徒歩15分。
  • 兵庫県明石市大蔵八幡町5-23(大塩家)

電話、FAXはございませんので、ご連絡は下記有瀬キャンパスエリアの地域研究センター事務局までご連絡ください

  • TEL 078-974-4232
  • FAX 078-974-4258
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