2025年12月21日、地域研究センターはあかし市民図書館と共催で大蔵谷ヒューマンサイエンスカフェ2025・『わが町の台本を作ろう―明石市民によるアタシノアカシ―』発表会を開催しました。

神戸学院大学人文学部・中山文ゼミでは例年、ゼミ生たちによるリーディング公演を実施しています。今回は学生中心だったこれまでの公演とは違い、学生と明石市民の皆さんとで作り上げた公演です。
本公演に先立ち、10月からあかし市民図書館にて、中山文教授と小原延行先生(劇作家・演出家・本学人文学部非常勤講師)が講師を務める台本執筆ワークショップを実施しました。受講者は全4回のワークショップを通して脚本の作り方を学び、「あかし」をテーマとしたオリジナルの創作脚本を完成させました。今回の公演は、この脚本をリーディング公演の形で披露したものです。
当日のリーディングは、受講者である市民の皆さんと、中山ゼミ4回生が演者を担当しました。会場には大勢の観客に足を運んでいただき、急遽座席を追加しての公演になりました。 「ふしぎな天文科学館」は、参加者が30年前に書いた小説を脚本にアレンジしたものだそうです。星新一のSFのショート・ショートを思わせる味付けで環境問題について考えさせる、印象的な公演でした。「おおきなタコ」は、「おおきなかぶ」のパロディ的な内容で、コミカルな内容と会場を巻き込む演出が、とても楽しい公演になりました。

「小山さんのお話し」は、参加者が語ってくださった能楽に情熱を注いだご主人との思い出を、学生が一人語りの脚本として再構成したものです。しみじみとした味わいの公演になりました。「パスタで満腹にならない」は、大学生と新人アルバイトの女性の会話を中心としたもので、コミカルな掛け合いが楽しい公演でした。「大蔵海岸」は、明石に住む老夫婦の会話を中心とする内容でした。何気ない、穏やかな日常の一場面を描いた上で、夫婦のその後について想像させる、余韻の深い公演でした。

公演後は、受講者と出演者、講師によるアフタートークを行いました。作品創作の裏話や演出・上演の工夫や苦労について、いろいろ興味深い話を聞くことができました。


様々な世代の地域の方と相談し、協力して公演を作り上げた経験は、学生にとって貴重なものとなったのではないでしょうか。中山教授は本公演を足がかりに、市民劇の上演を計画しているそうです。今後の展開も楽しみです。
(報告:白方佳果)
