2015年11月25日(水)、第2回大蔵谷ヒューマンサイエンスカフェを開催しました。
冷たい雨が降る中、12人の地域の方々と大学スタッフ13人、総勢25人が参加しました。足を運んでくださった方々にお礼申し上げます。
今回の講演は、神戸学院大学人文学部長谷川弘基教授による「早世の天才詩人ジョン・キーツの話」でした。
ジョン・キーツは日本ではあまり知られていませんが、イギリスではシェイクスピアに次いで知られる「天才詩人」であるとか。この講演では、なぜ彼が天才と評されるのか、キーツの作品「秋に寄せる」を読み解きながら解説されました。
英文の詩が情感の豊かさや自然観察の細やかさだけでなく、非常に哲学的なものであること。そして、それは、言葉ひとつひとつが含む意味の広がりを理解してこそ読み解けることがわかりました。
また、キーツののライフ・ヒストリーを追うことで、彼の作品が存命中は認められなかった背景に、階級差などイギリス社会の閉鎖性があったことも知りました。
美しい秋の情景を思い浮かべながら、若い詩人がひとつひとつの言葉に込めた「意味」に思いをはせるひとときでした。
(文責 三田牧)