2016年度第3回大蔵谷ヒューマンサイエンスカフェを開催しました。10/20

 今回は、古民家の住環境について、自然科学の立場から研究すると何が見えるか、というテーマの講演でした。講演者は気象学が専門で、大蔵谷地区と宇多津町(香川県)における古民家の室内環境実測調査結果に基づいて報告しました。当日は、地域から17名、神戸学院から3名の参加がありました。

 まず、古民家と現代の家屋では住環境の作り方において大きな差異があること、つまり、現代家屋では部屋の気密性を高くしてエアコンによって屋内環境をコントロールしようとするのに対し、古民家では家の中と外との空気を通わせながら屋内環境を調節しようとしている、という指摘がありました。その上で、古民家の各部屋の気温の実測結果などから、どのようにすれば古民家を生かしつつ、より快適な暮らしができるかについていくつかの提案がありました。

 フロアからは、実際に古民家に住まわれている方ならではの現実的な意見がありました。また、かつて古民家に暮らした方が、その家の価値について思いを馳せるという場面もありました。
 このような場が、研究と実際にそこで暮らす方々の対話の糸口になればと思います。
                            (文責 三田牧)

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