金准教授が松が丘小学校で特別授業を行いました

 2024年1月11日、校門には門松が飾られ、学校全体が新年の凛とした雰囲気に包まれる中、金益見准教授が5年生に向けた特別授業を行いました。5年生の皆さんは、これから、松が丘地区に暮らす住民などに対して地域の課題について話を聴く活動を行う予定にしています。今回の金准教授の特別授業は、5年生の皆さんが住民に対してどのようにアンケートをとればいいかを学ぶ機会でした。

アンケート用紙の作り方を説明する金准教授

 授業の冒頭、金准教授はアンケートとはどういうものかを説明しました。金准教授が「今から簡単なアンケートをしたいと思います。この中で、お正月にお餅を食べた人は手を挙げてください!」と呼びかけると、元気よく手が挙がりました。金准教授の問いかけは続きます。「じゃあ、お正月にセロリを食べた人は手を挙げてください!」この問いかけに対して、手は全く挙がりませんでした。児童はお互いの顔を見ながら、困ったような表情を浮かべていました。そして、金准教授が、「今のアンケートからわかったことは、ここにいる人のほぼ全員がお正月にお餅を食べたこと、セロリは食べなかったことです」と結果を説明すると、児童はうなずいたり、笑ったりしていました。

 その後、アンケートをとる上で何が大切かについて、事例を交えながら授業が進んでいきました。アンケートの目的と目標、対象を明確にすることが大切で、これらが曖昧だと意味のないアンケートになってしまうという説明がありました。真剣に話に耳を傾ける子、ノートを取る子、うなずく子など、どの児童も授業に集中しているようでした。また、担任の先生方も熱心にノートを取ってくれました。

熱心にノートを取っている子がいました
先生も熱心にノートを取ってくれました

 授業の中盤で、アンケートの目的、目標、対象を自分なりに考えてみる時間が設けられました。児童は思い思いの考えをノートに記していました。児童が立てた目的は、例えば、「寿司と焼肉のどちらが好きか」、「中学校に入ったら文化部に入りたいか、運動部に入りたいか」などでした。目的を立てるのが難しく、頭を抱えている子もいました。また、目的は立てられても、目標、対象が立てられない子もいました。金准教授は、児童が立てた目的をいくつか取り上げ、それらの目的に合う目標と対象を解説し、児童の理解をサポートしました。

児童を見て回る金准教授

 授業の終盤では、アンケートの目的、回答者の属性情報などをアンケート用紙にきちんと書くことや、簡単な質問から具体的な質問へと進めるといった工夫をすること、様々な意見を集めるために自由回答の欄を作ることなど、回答者が回答しやすいアンケートを作るための具体的な方法が紹介されました。別の学校の小学生が作成したアンケートの事例を交えながらの説明を、児童は集中して聞いていました。また、アンケートに必要ではない属性情報は聞かないなど、個人情報の取り扱いに関する説明もありました。最後に、アンケートの結果を示す上で役に立つグラフについて、その種類や特性などが紹介されました。

 授業後、担任の先生方からは、「今日の特別授業の内容を今後の学習に生かしていきたい」と言っていただきました。今後児童の皆さんがどのようなアンケートを取るのか、とても楽しみです。

5年生の担任の先生方との記念撮影(中央が金准教授)
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